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―フリーペーパー月刊Mu-Cha(ムーチャ)つくっているのはどんな人?

始まりは2人の主婦から
"港区を、もっと知って面白く"
―フリーペーパー月刊Mu-Cha(ムーチャ)つくっているのはどんな人?

港区の地域情報を集めた月刊誌、Mu-Chaが発行されています。
カラー刷・16ページで部数は2万部。
区民センターから喫茶店まで、区内中心に70箇所以上に設置されています。
誰が、どんな思いでつくっているのか、興味を持ちました。
驚いたことに、なんとたった二人の主婦の手でつくられているとのこと。
そこで「Mu-Cha」を立ち上げた2人にお話を聞きました。

●登場人物

月刊Mu-cha/デザイナー 鎌田雅子 Kamada Masako ●月刊Mu-cha/デザイナー  鎌田雅子 Kamada Masako
デザイナー S43.5.12 A型 大阪市出身 趣味:お酒
24年の港区在住歴を持つ生粋のデザイナー。大手男性化粧品メーカーの宣伝部にて、 広告の楽しさを学ぶ。 その後、印刷会社にて印刷の基礎知識やデザインを勉強。結婚+出産後、某情報誌で、 編集、レイアウト、広告営業を経験する。 そして、「必要とされ、喜ばれ、自らが手にとって読んでもらえる情報誌を作りたい」そんな強い想いと身に付けた情報誌作りのノウハウを持って、自ら編集部を立ち上げる。楽 しい事が大好きな性格が、自身のデザイン各所に表れ、担当顧客に評判。

月刊Mu-cha/ライター 松林紀子 Matsubayashi Noriko●月刊Mu-cha/ライター 松林紀子 Matsubayashi Noriko
ライター S51.10.2 AB型 大阪府大東市出身 趣味:釣り
子供の頃、絵本は読むより書く方が好きだった生粋のライター。20代は角川書店(株)に て8年間雑誌作りを勉強。 その後、印刷会社にてカタログやポスターなど広告関連の商業印刷物を学び、将来安泰と思いきや、公立高校の食堂のおばちゃんに転職・・。 しかし!やはり記事作りや誌面作りに携わりたいと某情報誌に入社。鎌田氏と衝撃的な 出会いを経て、月刊ムーチャの敏腕スタッフとして立ち上げに参加。

●株式会社二口印刷/二口 晴一

―Mu-Chaのコンセプトって何ですか?

鎌田さん:港区をもっと知ってもらいたい!私たち自身も楽しんで、かかわる人みんなが楽しんでもらえたらうれしい、という思いでつくりました。
松林さん:港区のことを知ってもらったら、港区が楽しくなります。
情報を知って、動線が少しでも変われば、町が変わります。

―Mu-Chaを立ち上げたきっかけは?

松林さん:編集の仕事をしていました。
売られている雑誌には、私が手にとって読みたいと思う本は意外となかったんです。
地域密着で、読みやすくて、無料で、おしゃれな雑誌があったらラッキー!絶対面白いと思っていました。そんな時にデザイナーの鎌田さんと出会いました。

鎌田さん:港区に住んでいますから、紹介したい面白い場所やおいしい店がたくさんあります。
それをデザインして、発信していければいいなと思っていました。
月刊誌発行の構想は昨年から考えていて、今年(2011年)になって立ち上げに動きました。
具体的には広告の面積ごとの料金表からつくり始め、誌面の広告スペースは3分の1、と構成を決めていきました。その中で誌面のイメージが決まっていきました。

―そこから印刷会社探しですか?

松林さん:3月にプレ号を発行しました。
印刷するのではなく、一通りデザインしたものをプリンターで出し(カンプ)、それを持って、創刊号の印刷をしてくれる会社を探しました。
実は、以前の職場から紹介された会社があったのですが「これを見てみ」と、鎌田さんから教えられました。それが(株)二口印刷の社長、二口さんのブログでした。

鎌田さん:たまたまネット上で見つけて読んでいるうちに、祭り好きで、地元を愛している社長さんだと思いました。きっと私たち初心者の相談も聞いてくれる、やさしい人じゃないかと思ったんです。
で、「ダメモト」でコンタクトしてみました。会ってみると、予想通りの人でした。
無理なお願いもきいてもらえて、無事発行にこぎつけることができました。

二口さん:お話を聞くと、地域のことを考えている、これは応援しなければ、と思いました。
今考えると、まんまとお2人の思い通りになっていたのかも知れません。
思いつきで始めると経営的に長続きしないこともよくあります。
それで、協力する代わりに、事業の収支報告をしてもらうことにしました。

―なるほど。ところで「ムーチャ」というタイトルの意味は何ですか?

松林さん:Mu-Chaはラテン語で「たくさん」の意味。
たくさんの情報があって、たくさんの人に見てもらいたいという思いからです。
もう一つの意味は「無茶」。
立ち上げの時も「ムチャや」とよく言われたもので……。

―ところで、まだ発行していない雑誌に広告を集めるのは大変じゃなかったですか?

鎌田さん:飛び込みで広告をお願いにいきました。
私はデザインしかしたことがなくて、営業はまったく初めての経験です。
でも、自分がとにかく面白いと思っていたので、それを一生懸命しゃべりました。
すると気持ちが通じたんでしょうか、広告を出してくださるところが一つ、また一つ、と……。
ありがたかったです。

―3月にプレを出し、4月の創刊号まではスムースに進みましたか?

鎌田さん:バタバタでした。
創刊号なのに、日程に間違いがあり、総出でシール貼りしたり刷り直ししたりと大変でした。
苦い経験ですが、いい反省材料でした。

松林さん:今でも校了日が怖いです。
昔勤めていた編集の仕事は、校了日が怖いという感覚はありませんでした。
つくっているものへの愛情が違っているですね。
Mu-Chaは一生懸命、愛をもってつくっています。

―お二人とも主婦だそうですが、家庭との両立はできていますか?

鎌田さん:旦那さんは理解があります。
立ち上げの時も「やってみたら」と後押ししてくれたほど。
今でも配布を手伝ってもらっています。
サラリーマンですが勤務が不規則なので、空いた時間に運転してもらったりとか、
私にできないところを助けてもらいます。子どもは2人いますが、両立はできています。

松林さん:私は子どももいないので独身みたいなものです。
旦那さんは普通のサラリーマンですが、配布などは手伝ってもらっています。

―これからの夢は何でしょう?

鎌田さん:まず、部数を増やしたいと思います。
あと、港区版にとどまらず、大正区版とか、西区版とか、あれば面白いと思います。

松林さん:ここまでは、情報が集まる仕組みをつくるために頑張ってきたようなものです。
Mu-Chaが認知されると、地域で決まったことやいろんな情報が
どんどん集まってくるので、今からが楽しみです。

―今度は、印刷会社さんの立場からお願いします。

二口さん:Mu-Chaの特徴は「主婦目線」と「地域の力」です。
主婦の人の思いから始まったもので、他の印刷物とは全然違うものを感じていました。
地域を愛する気持ちが伝わってきます。
単に部数を追いかけるのではなくしっかりと地に足をつけて共感の輪が広げる活動を期待します。

―ありがとうございました。次回号を見るのが楽しみです。